レッドデータブックの作成の目的と経緯(資料p2)
この資料の目次:
野生生物を人為的に絶滅させないために絶滅のおそれのある種を的確に把握し、一般への理解を広める必要から、次のようなレッドデータブックが作成されています。
1989年
タカネトリカブト
(財)日本自然保護協会等によりレッドデータブック(「我が国における保護上重要な植物種の現状」)が刊行されました。これにより日本の野生植物が置かれている現状が浮き彫りにされました。
1997年
その後、「絶滅のおそれのある野生植物の種の保存に関する法律」(1992年)が制定されるなど種の保存を図る必要性が高まったため、最新の情報・知見を基に環境庁から「植物版レッドリスト」が作成されています。
2000年
ノウルシ
「植物版レッドリスト」(1997年)に基づく初の環境庁編「改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物・植物Ⅰ(維管束植物)」を刊行しています。この改訂版では97年版に記載されてた絶滅危惧植物の評価の再整備とランク付の変更、新カテゴリーの策定が行われています。
2006年〜2007年
レッドリスト第二次見直しが行われました。
【新たなカテゴリーとその定義】
- 「絶滅(EX)」
- 我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
- 「野生絶滅(EW)」
- 飼育・栽培下でのみ存続している種
- <絶滅危惧=絶滅のおそれのある種>
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- 「絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)」
- 絶滅の危機に瀕している種
- 「絶滅危惧ⅠA(CR)」
- ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種
- 「絶滅危惧ⅠB類(EN)」
- ⅠA類ほどではないが、追い将来における絶滅の危険性が極めて高い種
- 「絶滅危惧Ⅱ類(VU)」
- 絶滅の危険が増大している種
- 「準絶滅危惧(NT)」
- 現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
- 「情報不足(DD)」
- 評価するだけの情報が不足している種
- 付属資料「絶滅のおそれのある地域固体群(LP)」
- 地域的に孤立しており、地域レベルでの絶滅のおそれが高い固体群