開発による水辺植物の危機[3](資料p6)
この資料の目次:
「湿地」に生育する植物
湿地は谷や川の後背地に広がりヨシ、ガマ、スゲ、などが優占し、あまり目立たない草本植物が生育しています。
ホソバニガナ、ミクリ、マイヅルテンナンショウ、ミズトンボ、ミズアオイ、タチスミレ、ヒメアマナ、ハナムグラ、タコノアシ、イシモチソウ、ヒトツバタゴ、ナガバノイシモチソウなど。
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ホソバニガナ(キク科) - 多年草。茎の長さ16〜65cm。根出葉は線状披針形。長さ5〜12cm。
- 自然遷移、池沼開発、土地造成。
タコノアシ(ユキノシタ科)- 河岸原野のほか泥湿地や休耕田などにも生える多年草。茎は直立して高さ30〜80cm。花期は8〜10月。
- 湿地開発、河川開発、土地造成。
ヒメアマナ(ユリ科)- 湿った原野に生える。多年草。キバナノアマナに似ているが鱗茎は広卵形で長さ8〜15mm。
- 草地開発、土地造成、森林伐採。
ナガバノイシモチソウ(モウセンゴケ科)- 湿地に生える1年草。茎は高さ7〜20cm、葉は狭線状で4〜7cm、表面に長腺毛が多い。
- 土地開発、園芸採取、自然遷移。
「川辺」に生育する植物
「川辺」は流路のへりにあたり、しばしば増水によって冠水する不安定な場所で、タデなどの1年草植物からヤナギ類、ハンノキの群落まで多くの植物が生育します。カワラノギク、ハナノキ、チョウジソウなど。
チョウジソウ(キョウチクトウ科)- 川岸や原野のやや湿った草地に生える多年草。花冠は青藍色。径約13mm。裂片は狭長楕円形で、平開する。
- 湿地の開発、植生の遷移、土地造成。
カワラノギク(キク科)- 河原に群生する多年草。花は10〜11月。頭花は径3.5〜4cm、散房状または円錐状につく。総苞は長さ7〜10mm、片は2列。
- 河川開発、その他。
※図版の説明文は2000年のレッドデータブックから抜粋引用しました。