小西美恵子 Konishi, Mieko

- バラ ’デュシェス・ドゥ・ブラバン’‘桜鏡’ Rosa ‘Duchesse de Brabant’ (バラ科)
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師走も半ば頃、バラ愛好家のKさんに頂き、うつむき加減の姿に惹かれ描くことにした。細い枝先の花は重そうで、今にも花弁が落ちはしないかと思いながら、ほのかな香りを受けて描き終えると29 日であった。この年の唯ひとつの作品が滑り込みで残せ、Kさんに感謝である。
1857年フランスで作出され、‘ブラバン公爵夫人’と名付けて、ベルギーのブラバン公に捧げられた。我が国でも、その姿ゆえの趣きある名を得て、明治から栽培されてきた。

- ヒッペアストルム‘ロイヤルベルベット’(ヒガンバナ科)Hippeastrum ‘Royal Velvet’
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こんなゴージャスな花を描くなんて思ってもみなかった。
気後れして、モチーフとしての対象ではなかった。しかし少し前、赤いバラを描いてみて、色作りの最中、その色からくるのだろう、活力をもらっている様で、初心の頃のようにわくわくしている自分に気付いた。単純に、赤って楽しいなと思ってしまった。
喰わず嫌いを返上した矢先、この花に遭遇した。

- サトザクラ ‘須磨浦普賢象’ (バラ科) serrulata ‘Sumaura-fugenzo’
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2020年7月15日更新
作者 プロフィール
小西 美恵子 Konishi, Mieko (兵庫県)
大学では植物生態学を学びましたが、30年以上前のこと、関西の出版社から植物図鑑に、手軽に描いてもらえる、ということで依頼を受けたのが植物画に携わる一歩となりました。
絵は小学校のころから大好きで、大学時代から講師になるまで油彩を続けていました。
1987年、植物画コンクールで文部大臣賞を受賞したのがきっかけでカルチャースクールの講師となり、1993年、イギリスのキューガーデンでクリスタベル・キング氏の指導を受ける機会に恵まれました。以後、講師生活が続き現在に至っております。
現在、なかなか描く時間が取れないことが一番の課題ではあります。