鳥居ひろみ Torii, Hiromi
- ササユリ(ユリ科)Lilium japonicum var. japonicum
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本州(伊豆半島・新潟県以西)、四国、九州の野山に自生するユリで、葉は細長く、笹に似ています。
私の住んでいる静岡県西部では、山道の脇や、野山の草やぶなどで見かけます。
自生地から移植しても育たない為、“気難しいユリ”と言われています。山野草を育てている知人に、鉢ごと借りて、仕上げました。横向きに開く花は、白・淡いピンク・サーモンピンクと色が少しずつ異なり、葉も長さ、幅、数、つき方など個体によって様々です。描く度に、どれが標準なのか、不安になります。果実も未熟なまま枯れてしまうので、種を描いた事がありません。
気難しくて、気紛れなユリです。
- ジャーマンアイリス( アヤメ科)Iris hybrid
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外花被片に髭の様な突起があり、外国ではビアディッド(髭のある)アイリスと呼ばれています。これは何の為にあるのでしょうか。外花被片と内花被片が同色のもの、異なるものなど花の表情がとても豊かです。
(透明水彩 36.0×26.5cm)
- クロマツ (マツ科) Pinus thunbergii
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(透明水彩 34.5×24.0cm)
2020年12月1日更新
作者 プロフィール
鳥居 ひろみ Torii, Hiromi(静岡県)
グラフィック・デザインの仕事をしていましたが、趣味にするなら、仕事とは“無関係な絵”を描こうと思っていました。
20年程前、イギリスの植物図鑑で見た、Colin Emberson の植物画に魅了され、自己流で始めてみましたが、リキテックスなどの不透明絵の具に慣れ過ぎていたせいか、思うように描けませんでした。
当時住んでいた横浜で、内田彰先生の教室に通い、基礎を学びました。
静岡に戻ってからは、小島万里子先生に、植物画の楽しさや奥深さを教えて戴いています。
植物を育てる事も大好きで、自宅の庭を林にしようと、どんぐりを拾ってきては、育てています。
野鳥や風も色々な種を運んでくれて、時季が来れば発芽し、成長する植物の逞しさに、いつも感心させられます。
植物が与えてくれる、たくさんの感動を表現出来たらと思い、描き続けています。