渡壁千代 Watakabe, Chiyo
- エンドウ(マメ科)Pisum sativum
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故郷淡路島の従姉の畑で、初めてこのあざやかなエンドウの花と出会いました。
春とはいえ、まだ寒さの残る3 月に、土色しかない景色の一角で春一番のりを誇るかのようにピンクの花が咲いていました。
数本をもらって描きましたが、弱りが早く、納得の仕上りにはなりませんでした。
「今度は、いっぱい植えとくよ」といとこ。
「咲いてきたよ」の連絡で畑に向かうと、一畝いっぱいのエンドウの花。
大きな株をもらって帰り、はりきって描きました。
作者 プロフィール
渡壁 千代 Watakabe, Chiyo(兵庫県)
2003年、「亀井良子ボタニカルアートスタジオ」にて、亀井良子氏に師事。
2010年、日本植物画倶楽部に入会。日本植物画倶楽部展12回、13回に出品。
ガーデニングやフラワーアレンジメントを楽しんでいた頃、盛りの素晴しさを写真にとって眺めるたび、私は何か実物の感動とは程遠いなと不満を感じていたものでした。
そんなとき、ボタニカルアートの初めて出会い、これが植物を描くのに一番本物のデリケートさに近づける絵だと感じました。
描き始めて、下絵を仕上げるまでに使う気力・体力は修行のようだと感じる事も多いのですが、塗り進めていくごとに、それが楽しみと充実に変わっていき… 達成!
仕上げることに精一杯の現在ですが、ボタニカルアートを目にした瞬間、その植物の世界へひき込まれるような空気感のある絵が描けるようにと心がけています。